2/23 音の杜学生ピアノコンクール・審査
2月23日は、Y’sホール三鷹で開催された「音の杜学生ピアノコンクール」の審査をしました。
第1回目開催の記念すべき年に審査を依頼していただき、審査員名は事前発表されていました。光栄なことでした。
https://setagaya-music.or.jp/competition/sf2024/
上位入賞者には、室内楽もしくは室内楽版協奏曲が演奏できる魅力ある副賞があります。申込期間が1カ月強という短期間にも関わらず、第1回目からたくさんの出場者がいました。9:45〜20時半頃までの長時間、幼児から大学院生までの熱演をたっぷり聴かせていただきました。
自由曲で参加できるので、子供の部でも難曲で挑戦する子たちが多かった印象です。大学・大学院生の部は一番参加者が多かったのですが、やはり自分のキャリアに関わるので、相当に熱い演奏が繰り広げられました。その「切実さ」がアマチュアにはない本気で音楽へ向かう姿勢に感じて、私は心打たれました。
演奏してくださった皆様、今回審査員にお声がけくださった世田谷音楽指導者協会様、和気藹々と過ごさせていただいた藝大の先輩後輩の先生方、お世話になりありがとうございました!
- 審査
- -
- -
日本バッハコンクール全国大会・高校B部門審査
2月12日(月)はHakujuホールで開催された、日本バッハコンクール全国大会・高校B部門の審査員をつとめました。
*終了後に配布されたプログラム
高校B部門は、平均律・パルティータ・イギリス組曲から選択して演奏します。
以前より全国大会の審査は経験していますが、レベルが上がった!という印象が強かったです。
そして、数あるコンクールの中から、バッハのみを演奏するコンクールを選んだ、という勇気にも感心し、まず敬意を表したいと思います。
バッハは、多声部を聞き取る耳・拍子・和声&調性感覚、そこから読み取る感情や歌、そして暗譜やコントロールなど、すべてのバランスが問われると改めて感じました。ピアノが上達したいなら、気持ちよく弾ける曲ばかりでなく、苦労や痛みを伴っても、やはりバッハを学ばなくてはいけない、とも強く思いました。
久しぶりに表彰式も行われました。
銅賞の女の子が、とても嬉しそうで、私も幸せな気持ちになりました。
頑張って挑んでくれた高校生たち、審査員の先生方、お世話になったスタッフの皆様、ありがとうございました。
- 審査
- -
- -
ヤマハジュニアピアノコンクール目黒センター選考会
新年初審査は、昨年に引き続き、ヤマハジュニアピアノコンクール目黒センター選考会でした。
ヤマハジュニアピアノコンクールは、各センターから選出されたピアニスト+一般の方(動画選出)が、二次選考、セミファイナル、ファイナルと進んでいきます。ヤマハ音楽教室に通う生徒さんたちの第一関門が、この各センターで行われる選考会です。各部門の通過率も厳しめです。課題曲と自選曲を演奏していきますが、2次選考とセミファイナルでは違う時代の課題曲が設定されていますし、難易度も高めです。
昨年は目黒センター、2次選考、セミファイナル(中国・四国)を担当させていただきましたが、本当に厳しいコンクールだな、という印象があります。
目黒センター選考においては、審査員2名が、点数ではなく通過者を話し合って選出していきます。
今年はベルリン芸大同期入学の伊藤わか奈先生とご一緒して、苦楽を共にした仲間同士、素直に率直に感想を伝えあいながら、次のチャンスへつながりそうなピアニストを選ぶことを心がけました。
国際コンクールでは、止まったりミスをしても通過することがあります。止まった=終わり、ではないのです。
それは可能性を見てのこと。点数だけの審査だと、止まったら、やはりそれなりの点数にはなりますから、通過率も下がりますが、止まり方を見て、修正が可能そうだったり、次はうまくいくかもしれない、その先も聴きたい演奏だったなら、話し合いでこそ通過させてあげられることもあります。
今回の審査員は、そのような感じで通過者を選出していきました(もちろん、審査員が変われば、基準も変わると思います!)
参加者の皆様、熱演をありがとうございました。そしてお世話になったスタッフの皆様にも御礼を申し上げます。
私も4歳から小5までヤマハで育ちました。希少な?エレクトーンJ専出身です。
当時はこんなカワイイキャラクターいたかな?と思いながら、審査員控室の棚に飾られていたマスコットを撮ってみました。
- 審査
- -
- -
ラフマニノフ国際ピアノコンクール予選、全日本ピアノコンクール全国大会・動画審査
この2カ月はコンクールの動画審査員を担当していました。
1つ目は、初めて関わらせていただいた「ラフマニノフ国際ピアノコンクール」https://www.rachmaninov.jp/
11月に動画予選で3部門の審査を担当しました。
ラフマニノフ作品への憧れや弾きたい気持ちを強く感じる演奏が多く、また海外からの参加者の審査も初めてのことだったので、興味深く聴かせていただきました。
本選に通過したのでレッスンをしてほしい、と遠方の先生からご連絡をいただき、ラフマニノフ作品のレッスンをしました。
無事に上位入賞したそうで、おめでとうございました!
2つ目は、数年前より予選審査(実地)やブロック大会動画審査で関わらせていただいた「全日本ピアノコンクール」https://classicmusic.tokyo/piano/
全国大会の審査は初めてでしたが、動画で3部門を担当しました。
こちらの動画審査は、実際に全国大会のホールでの演奏を自宅で審査するもので、ホールで生演奏を聴いている審査員が3名、動画審査員3名で構成されているそうです。
動画審査員はプログラム通りの演奏順ではなく、ランダム順に審査をするので、演奏番号1番の人が不利になることがないような配慮もあります。
今回担当した部門では、曲の難易度ではなく、完成度で高い点数が出た印象でした。
コンクールに通過するためには難易度高めの曲を、というのは、私も生徒に伝えることはありますが、弾くのに精いっぱいで表現する余裕がなければ、選曲ミスになってしまいます。背伸びすることはとても大切ですが、コンクールで演奏するのには、やはり完成度の高さが重要だな、と私は思いました。
全国大会前日に沖縄からの出場者(高校生)のレッスンをしました。彼女も無事に入選を果たし、ほっとしました。
熱演してくださった皆様、年末まで気が抜けない親御さんと先生方、本当にお疲れ様でした!
★
私は今日がレッスン納めで、レッスン最後は、アメリカから一時帰国中の卒業生でした。
音楽的に良き演奏で、アメリカでの話も聴けて、良い締めくくりになりました。
例年の年末は、演奏仕事が終わり、レッスン納めですっきりなのですが、世の中的に冬のコンクールが増えてきていて、年末も忙しなくなってきました。
それに加えて今年は、仕事といえるのかわかりませんが、年内までに提出のCD録音確認もまだ残っていて(耳がちぎれそう!)明日までめいっぱいかかりそうです。こんなに何かに追われる年末は初めてです‥‥
- 審査
- -
- -
11/26 日本バッハコンクール沖縄地区大会・審査
11月26日は、なはーと小劇場で開催された日本バッハコンクール沖縄地区大会の審査員をつとめました。
*写真はバッハコンクール沖縄のフェイスブックをご覧ください↓
https://www.facebook.com/bachokinawa
沖縄での審査は今回が初めてでした。
150名ほどの幼児〜一般を聴かせていただき、皆さんの頑張る姿を嬉しく聞きました。
そして今回はホールに着いてびっくり、審査員長を仰せつかりました。
審査員長は2回目で、1回目も数年前のバッハコンクール立川地区でした。
なはーとも初めて訪れるホールでしたが、国際通りから入ると、わりとすぐに現れます。
沖縄の瓦屋根の色?の舞台背景や、ミンサー織のシートカバーが沖縄らしかったです。
バッハということでいうと、やはりとても重要な作曲家です。
バッハのポリフォニーで耳を鍛え、和声や調性を感じ、どの指でも内声のテーマを歌って弾けるようにすることを学べます。
これらが、最終的にはラフマニノフやスクリャービンといったポリフォニーの濃い作品を演奏する基礎になります。
逆にバッハを弾けないと、ポリフォニー音楽がメロディー対伴奏みたいになり、立体的に演奏できないのです。
バッハは難しいですから、私も小さい頃は難しさに打ちのめされ、弾けてもアンプが怖いし、好きにはなれなかったです。ただ好き嫌い関係なく向き合っていくことが、とても重要です。
私の生徒たちは、中学生で入ってきても、基礎としてインベンション・シンフォニアには全部取り組ませます。そうすることで、ラフマニノフやスクリャービンが無理難題ではなく弾けるようになっている、と、これは確信しています。
小学生だとC部門、中学生以上はB部門人口を増やしたいな、という印象でした。これからも積極的に取り組んでもらえると嬉しいです!
熱演してくださった皆様、スタッフの先生方、審査員の先生方、大変お世話になり、ありがとうございました!
- 審査
- -
- -
10/29 ブルグミュラーコンクール逗子地区(神奈川)審査
10月29日は、逗子文化プラザ・なぎさホールで開催された、ブルグミュラーコンクール逗子地区の審査をしました。
1週間前の中野坂上ハーモニーホールよりも何倍も広いホール!
皆さんの音が心地よく響きました!
また、しっかり準備されている子が多い印象でした。
この地区は努力賞・奨励賞・優秀賞以外に、「ハーモニー賞」を設けています。今年は各部2名程度(参加者が少ない部は合同で〇名)授与されました。
午前・午後で表彰式・講評があり、全員が舞台に出て記念撮影ができる機会もあります。
名前を呼ばれて笑顔で舞台へ上がる子や、ハーモニー賞に選ばれて、驚きで顎が落ちそうになっている子の顔が、頭を離れませんでした。
熱演してくださった皆様、ありがとうございました!
終了後に、審査員の先生方・運営の一色先生と。
スタッフの先生方は、4月のセミナーを受講してくださった顔なじみの皆様で、リラックスして審査をすることができました。
お世話になり、ありがとうございました!
★
こちらの逗子文化プラザ・なぎさホールへは、来年2回も!お仕事+演奏で伺う予定です。
詳細が出次第、お知らせいたします。
また来月は大好きな弘前へ、ブルグミュラーコンクール東北大会進出者と、ショパンコンクールインアジアの全国大会進出者のレッスンへ伺うことになりました!
今年はブルグミュラーに関わる機会の多い年になりました。
- 審査
- -
- -
10/22 ブルグミュラーコンクール中野坂上2地区・審査
10月22日は、中野坂上ハーモニーホール(東京)で開催された、ブルグミュラーコンクール中野坂上2地区の審査をしました。
ブルグミュラーコンクールの予選審査は初めてでした。
幼児〜小学3・4年生部門までの人数が多いコンクール。約160名の審査も久しぶりでした。
皆さん、熱演してくださいました。親御さんの熱意も伝わりました。
やはり気になるのは、音とペダル。練習環境が電子ピアノの子も多いのかな?という印象でした。
グランドピアノでも電子ピアノの音がしてしまうというか、ペダルもグランドピアノのペダルに慣れていない様子が見受けられました。今はピアノのレンタルスタジオも充実しているので、もし余裕があれば、コンクール前は、そういうところで何回か練習するのも良いのかな?と思いました。
この日の審査員は、皆さん背が高く、167cmの私が一番小さいという奇跡の日でした(笑)
熱演して下さった皆様、審査員の先生方、スタッフの皆様、大変お世話になり、ありがとうございました。
- 審査
- -
- -
ピティナ全国大会G級審査
8月19日は第一生命ホールでピティナ全国大会G級が開催され、審査員をつとめました。
終了後に配布されたプログラム
G級は22歳までの年齢制限がありますが、下限はありません。私は審査前に誰が弾くのかは見ていないのですが、客席から見ても演奏を聴いても、明らかに子供から大学生くらいまで年齢層の広さを感じました。それ故に、まだ未熟な部分があっても可能性・将来性に点数を入れるのか、それともある程度完成されたものに点数を入れるのか、迷いどころでした。以前審査をさせていただいた時よりも、出場者のレベルが揃っていて、そういう意味でも審査は難しかったです(いつでも審査は難しいですが‥)
ただ結果は、私としてはあまり意外性なく大方の予想通りで落ち着いた気がします。すでに結果は発表されていますが、後日送付される結果特集号に点数や審査員長の講評が掲載されますので、読んでいただけたらと思います。
受賞された方もそうでなかった方も、満足のいく演奏ができた方もそうでない方も、一つの経験・通過点として更なる飛躍を願っています。熱演をありがとうございました!
審査員の先生方と(ノンオフィシャルバージョン)
審査員の中に、ポーランド人のシフィタワ先生がいらっしゃいました。約8年ぶりにポーランドを話し、音楽の話をポーランド語でしたのは17年ぶりくらいと思いますが、シフィタワ先生は私のポーランド語はわかると言ってくださいました。先生のおっしゃることも理解できて、なんだかテンションが上がりました(笑)
審査員の先生方、スタッフの方々にも感謝申し上げます。
★
同日、生徒が全国大会グランミューズJカテゴリーで演奏しました。聴けなかったのは残念ですが、第1位を受賞しました!
B, C, D, E級の1回目の本選で第1位で通過しながら(Jr.Gも通過)、全国大会では緊張で崩れて、DかE級でベスト賞を受賞しただけでした。今回はグランミューズで1曲・ラフマニノフソナタ第2番第1楽章のみで勝負。
私はまだ演奏を聴いていませんが、普段通りかそれ以上の演奏をしないと1位は受賞できないと思うので、大舞台で緊張に打ち勝てたのだと思います。それは結果よりも大事なことだと思うので、まずは良かったという安堵と、これが彼の自信につながって、どんな舞台でも自分の演奏ができるようになることを願うばかりです。
オンラインセミナー「弾くためのラフマニノフ」を主催して下さり、10月13日(金)弾くためのラフマニノフ2台ピアノ編(横浜リリスホール)の主催もしてくださる金子彩子先生が応援に行ってくださり、無事に演奏していたと報告してくださいました!
7月の弘前で本選曲をレッスンしたA1級の女の子も、ベスト賞を受賞しました!今年の年明けも東京でレッスンした子なので、活躍が嬉しいです。
今日はピティナの組織運営委員として全国支部連絡会に出席してきました。私が何のお役に立てたかはわかりませんが、久しぶりにお会いできた地方の先生方や、初めましての先生方とお話しできて楽しかったです。
ピティナの夏は終わりましたが、その他イベントに終わりはありません!
次回は9月10日(日)那覇秋季ステップ・アドバイザー&トークコンサートと、11日(月)もっと知ろうラフマニノフ(セミナー)になります。沖縄の皆様、どうぞよろしくお願い致します。
- 審査
- -
- -
ピティナコンペティション特級2次・3次審査(2023)
7月29・30日、及び8月1日は、浦安音楽ホールで開催されたピティナピアノコンペティション特級2次・3次の審査員をつとめました。
3次終了後に配布していただいたプログラム
特級2次の審査はだいぶ前に経験がありますが(まだ3次予選がなかったころ)、その頃から比べると、2次出場者の完成度が圧倒的に上がりました。ほとんどの参加者が目立つミスなく演奏し、大変な準備を重ねてきたのを感じました。素晴らしかったです。
課題は25〜35分のプログラムで、ショパンの練習曲を含む自由曲でした。
練習曲に偏りがありましたが、プログラムは多彩で、10分程度の小品を組み合わせた人、大曲を持ってきた人、それぞれでした。
そして昔ほど難曲を並べて攻めてくる人も少なかった印象です。ただそれはそれで難しさがあるな、と感じます。
大曲ならそれで納得させるだけの構築力が必要ですし、小品なら作曲家それぞれの音色分け、コントラストが表現できなければ、と個人的に思います。皆さん十分に弾けているので、個々の曲の評価というより、ひとつのステージとして評価するように、私自身はつとめたつもりです。
進めなかった人の中にも、才能を感じる人はたくさんいました。また次回、もしくは別のコンクールで羽ばたいていくことを願っています。
3次終了後に配布されたプログラム
3次は、ピアノ伴奏での協奏曲第1楽章でした。
2018年からスタートした3次予選ですが、すでに2回経験させていただいています。2・3次続けての審査は初めてだったので、続けたからこその面白さも感じました。というのも、ソロと協奏曲で、印象が変わらない人もいましたが、大きく見えた人・小さい演奏になった人がいました。それはもちろん自信の差かもしれませんが、協奏曲のソリストは、細かいところの弾け度も重要ですが(オケに隠れることも多いので)、それよりもオーケストラのたくさんの人間を引っ張る音楽力、魅せ方が結構大事なポイントと私は思っています。
伴奏の先生方も大変なプログラムを立派に弾いていて、2台ピアノの音色としても楽しませていただきました。音がやっぱりプロの音だな!と思いました。
3日間の熱演を聴くのは、本当に刺激的でもありハードでもありました。特級になると、ピアノ人生をかけて舞台に立っている人も多いと思うので、熱量が他の級と比べて全然違うように感じます。セミファイナル以降も、熱く素敵な演奏を披露して、これから特級を目指していく子供たちに刺激を与えてください。
演奏者の皆様、審査員の先生方、お世話になったスタッフの皆様、ありがとうございました。
★
スケジュールが届き、3日間の自宅と浦安の往復は時間的にも体力的にも厳しいと思い、1泊だけホテルに宿泊しました。
浦安音楽ホールの隣駅はディズニーランドですし、近くに高級ホテルも立ち並んでいますが、お買い物やレストランに足を運ぶような元気も体力もなく‥1日目終了後は、ピティナに手配をお願いした徒歩15分のホテルへ直行でした。
お部屋は広くて快適でした。ディズニーランドへ行く人・行ってきた人たちの笑顔がまぶしかったです(笑)
- 審査
- -
- -
7/23全日本ピアノコンクール地区大会(神奈川)審査
7月23日は、カワイ横浜プラージュで開催された全日本ピアノコンクール地区大会(神奈川)の審査員をつとめました。
昨年も同じ地区で審査をさせていただきましたが、この時期ならではのピティナ本選前と思われる参加者や、1曲をしっかり準備している参加者など、受ける側の多様性を感じます。また検定カテゴリーの参加者もいて、コンクール運営側の新しい模索も感じました。
小さい子から大人の方まで、熱演を聴かせていただき、ありがとうございました。
また、このコンクールは地区大会から審査員が豪華で、この日もピティナ全国大会の審査員を務めるような先生方でした。色々なお話を聞かせていただき、勉強になりました。お世話になり、ありがとうございました。
★
今年、私の門下でピティナコンペに参加しているのは、Jカテゴリー1名のみですが、本選第1位で無事に通過しました。
ピティナに出場すれば、いつも本選第1位で通過する逸材ですが、全国大会はプレッシャーに負けてしまいます。この生徒だけでなく、特別レッスン先でも、そのような話をよく聞き、指導者としても悩みどころと思います。
私も緊張に弱いタイプで、決して本番の安定感が高い方ではありません。
エレクトーン時代は高さを間違えて弾き始めたし、ジャズのアンサンブルで一番重要なソロパートがどうしても思い出せなくなってパニックにもなったし、トラウマだらけです。
でも、それを乗り越えるために、本当にいろんなことを試してきた、と思います。
事前の準備では、ホールで弾いているようにイメージして弾く、アンプで楽譜を書き起こす、指を動かさずにゆっくり頭の中で音を追っていく。
それらが問題なく完璧にできたら、頭で覚えたという自信につながります。
そして本番は、練習をした分だけ、練習以外でも向き合ってきた分だけ、根拠のある自信になっている気がします。
怖いけど逃げても意味がない、頭がついていかなければ練習してきた手がついて行く、手がついていなくても頭がしっかり覚えている。緊張して怖くなるのは自分だけではない。失敗しても死ぬわけではない。そう念じながら本番を迎えるのは、今でも同じです。
本番に極度に緊張してしまう方は、少しでも自信を持って本番が迎えられるように、やりつくしたと思えるほど練習して、指以外の練習も重ねて、悔いのない本番になるように、できる限りのことを試してみてください。コンクールは他人と闘うものではなく、自分自身と闘うところだということを忘れずに。
- 審査
- -
- -